ほうの木〜春から初夏に香り立つ〜
よく似た春の白い花。
違いを覚えて香りソムリエになる?!
春を迎えると、目立つ白い花。同じような雰囲気で間違いやすいので、覚えておくと楽しいです。大きさや、花の形、開き方などのポイントを押さえておけば大丈夫。
何れの花もとてもいい香りが漂っています。香りの違いや質などチェックしておくと楽しみが拡がります。
【開花時期比較】
3月----------------------4月----------------------5月----------------------6月----------------------7月----------------------
(ハクモクレンの開花時期)
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(コブシの開花時期)
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(タイサンボクの開花時期)
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可憐な響きの木蓮、歌でもお馴染の辛夷の花、泰山木など聴いた事はあるけれど、どんな花かなんとなくうろ覚えなのがこの花達です。
いずれも同じ科だけに一見見間違いやすいのも無理ないのです。
●白木蓮(ハクモクレン) マトリョーシカ人形のような立姿が可愛い
白木蓮(ハクモクレン)あまり大きく開かない花は基本閉じていて落花前に開く。
花の時期には葉が無い
ハクモクレン
木蓮科
学名:Magnolia denudata
開花時期:3月上旬から4月上旬
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枝に小鳥が留まっているようにも見える。
スプーンのような花は開ききらない。
乳白色の花はあまり大きくは開かず、天に向かって垂直に立つ。花の大きさは閉じている状態で約10センチ位。
遊歩道や街路樹で見かける。花弁は中華スプーン(れんげ)のように湾曲している。
●辛夷(コブシ) 大の字に花弁拡げて咲き誇る
コブシは、開く花の時期には葉が無い。花が小さめ。
コブシ
木蓮科
学名:Magnolia kobus
開花時期:3月中旬〜4月中旬頃
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花弁はだらりと大の字開き、黄色雌しべがよく目立つ。
花弁は多いものもある。
純白の花が全開する。ハクモクレンより花は小さい。花弁は平べったく柔らかい印象。薄い黄色の雌しべが露出する。蕾は、茶色くウブ毛様である。
●泰山木(タイサンボク) 特大の花が天に向かって咲く
泰山木(たいさんぼく)花の直径30センチ程花弁の長さ12センチととても大きい。 頭の上で咲いている。 樹高は、3種のなかで最も高い。
光沢のある葉が茂るタイサンボク
学名:Magnolia grandiflora
開花時期:6月上旬〜7月上旬
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緑の光沢のある楕円の大きな葉が目印。
散蓮華(中華さじ)のような巨大な花が上向きに開いている。
直径30センチほどの巨大な花、長い雌しべが特徴。花弁は巨大な中華スプーン(れんげ)状。葉は、表が光沢のある長い楕円形。樹高が高いものが多い(5m程度、高いものは15mもある)。
似た花に、朴(ほお)や大山蓮華がある。共に葉の大きさがとても大きい。
白木蓮と辛夷の花はほぼ同時期に開花。泰山木は梅雨時期に開花。